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おしゃべり散歩道2001

新しいタイプ たくましいランナー誕生

 新しいタイプの女子マラソンランナーが誕生しました。その人の名は渋井陽子さん(三井海上)。先日の大阪国際女子マラソンで2時間23分11秒の初マラソン世界最高で優勝した選手です。
 さて、彼女のどこが「新しいのか?」それは一言でいうと「骨太」とか「体当たり」という言葉がぴったりくるような「たくましさ」という面で男性的なところ。昨年の秋、駅伝で何度か渋井さんを取材するたびに次に会うのが楽しみになりました。
 なぜなら、わたしの質問に返ってくる言葉が非常に新鮮だったからです。例えば、タスキを待つ間、どんなこと考えるの? と尋ねると「どんどん先に行っときな〜。すぐに追い越すから」と。
 走っていて苦しいときに何考える?「そりゃあ、彼にいいとこ見せよ〜って」といたずらっぽい大きな目を輝かせ、その低い声にも力があります。なんてストレートでさっぱりした人なのだろうと最初はびっくりしました。
 そして、彼女の体当たりぶりは今回のレースにも表れていました。普通は初マラソンで22キロから飛び出すなんて、あんな果敢なレースはできません。
 独走の王者と言われた中山竹通さん(現在は大阪産業大学付属高校陸上部監督)ですら初マラソンは人の背中を借り、集団の中にいました。独走で勝ったのは三回目のマラソンではなかったでしょうか。
 渋井さんはレース後「ラスト6キロは意識がもうろうとした状態だった」と。それほど無理ができる彼女の度胸は有森裕子さん流に言えば「ただ者」ではないのです。
 さて、「マラソンにまぐれはない!」と話す鈴木秀夫監督はレース前、「あと一週間マラソンの練習が早かったら…」と。調整面での唯一の不安材料を挙げていました。駅伝に参加したために、走り込みの時期が一週間遅れてしまったのです。
 ということは、次回のマラソン、完ぺきに仕上げれば、最後の失速はなくなる?かも。Qちゃん(高橋尚子さん)に強力なライバルが現れました。どちらが先に20分の壁を破るか、楽しみです。

(共同通信)

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