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おしゃべり散歩道2001

諫早高校陸上部の秘密 練習の量よりも自覚大切

 いつか会いたい。ゆっくりお話をうかがいたいと恋い焦がれていた人は、長崎の諫早高陸上部監督の松元利弘さんです。
 なぜなら、諫早高(昨年の全国高校駅伝女子3位)の選手たちは、どの大会で会っても礼儀正しくて、目がきらきら輝いているんです。
 そんな選手たちは皆、松元先生のお宅で下宿生活をしているとのこと。いったい、松元先生はどんな指導をしているのか、興味があったからです。
 そして、ついにお会いすることができました。選抜女子駅伝九州大会(1月21日・小倉)で解説したときですが、前日の開会式でスポーツ刈りのさっぱりとした風ぼうの人が松元先生だと知り、いそいそと近づいてアタック。
 先生の横に並ぶ選手全員がやはりショートカットではありませんか! 思わず「髪型は決まりなの?」とわたし。すると、選手の一人が、にこにこしながら「いいえ」と。その横で「うちは、髪型も練習も自主的なんですよ」と、松元先生も笑みを浮かべました。
 諫早高と言えば、大変な進学校です。陸上と勉強をどう両立させているのでしょうか。「実は朝練習も(補講授業があるので)40分しかできません。でも生徒たちがプラスアルファでする自主練習の方が多いんですよ」と先生。
 つまり「陸上部」としての合同練習は朝晩合わせて2、3時間。でも彼女たちは下宿に戻り、少しでも時間ができると、補強トレーニングをしたり、夕食前に20分ほど走ったりと、毎日個々に90分ぐらい行っているようです。先生は「大切なのは、練習の量よりも自覚だと思うんですよ」。なるほど! 選手たちの目の輝きは「今日は何ができるか」と常に自らの意志で前に進もうとする心の輝きなのでしょう。
 翌日のレース。諫早高は優勝しました。ただ一つアクシデントが。2区を走った松元美香選手がたすきを受け取ってすぐに右足のシューズが脱げてしまったのです。しかし、はだしに靴下のまま平然と約6キロを走り切ってしまいました。心配そうに「けがはなかったか」と駆け寄る先生に「皮がむけただけです」と彼女はにっこり。たくましい!

(共同通信)

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