どんどん意見言いたい−陸上に恩返し
この春、日本陸上競技連盟の理事に就任しました。
正直、私に務まるかしら? でもクレバーな山下佐知子さんと一緒なので心強い! 二人で協力してどんどん意見を言っていきたいと思っています。
この発表があった日、山下さんは宮崎県延岡市で陸連合宿中。「女性だから珍しい(理事に選ばれたことが)とか言われるのも不本意よね」と。彼女は能力があれば女性でも男性でも適材適所は当然! とすでに「意見あり」の様子でした。また、「評議会で決まったことが、一部の人にしかいきわたらないことがあり、もっと現場の隅々まで伝わるようにしないと…」。
現場で監督する彼女にすら、大会スケジュールや監督会議の日程など伝わらないこともある。それを陸連に話すと「陸連時報を見て下さい」と言われてしまったこともあったとか。こんな問題点などを肌で感じられるのは現場にいる強みだなと思います。
さて、陸連の活動の中で一般的に指摘されているのはオリンピック代表の選考について。 また、「プロ化」や「ドーピング」対策など色々あります。
私はもっと大きく「陸上競技」全体のファンを増やせないものかと前々から思っていました。マラソン、長距離種目は人気で大会場にも人がたくさん集まります。しかし「トラックアンドフィールド」の方には、日本選手権ですら、観客席は寂しい状態。それはカール・ルイスやマイケル・ジョンソンのような世界的なアスリートが生まれにくい種目でもありますが、スタジアム内の放送の仕方によっても面白く見せることができるのではないでしょうか。
まずは多くの人に「興味を持ってもらう」ことが、陸上競技会全体の底上げにつながると思うのです。
どこまでできるか分かりませんが、心をはぐくんでくれた陸上に恩返ししたい気持ちです。
(共同通信)
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