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真子ちゃんの復活
千葉真子ちゃんが帰ってきた! 本来の明るさに“たくましさ”というおみやげつきで。8月26日に行われた北海道マラソンで見事優勝しました。高い声が特徴の可憐な千葉ちゃんファンは多いことでしょう。アトランタ五輪女子10,000m 5位のスピードランナー。マラソンを2回走ったきり陸上界から遠ざかっていたのです。
私は解説する時、その選手が走ってきた道(スタートラインにつくまで)を話したいと思っています。今回の彼女の「復活」に至るまでの道のりは大変なものだったに違いありません。でも「きつかったでしょう?」と尋ねると、千葉ちゃんは、「車の免許をとったり、旅を楽しんでいました」と、実にあっさりしているのです。がんばってきたことを決して語ろうとはしません。
その旅の中には、アメリカ・コロラド州・ボルダーで生活するリディア・シモンさん(シドニー五輪・銀メダリスト)の家で一ヶ月間生活したこと。また2月にはプエルトリコで行われた10キロレースに参加しました。エレナ・マイヤーさん(南アフリカ)という世界的なランナーと同室で、「私が“練習行ってきまーす”と言ったら“エンジョ〜イ”って、言ってくれたんですよ。感動しました」と。どうやら千葉ちゃんは、「自分捜し」の旅をしていたようです。
そして、6月から小出義雄監督のもとで(佐倉アスリート倶楽部)始動開始。監督に、同じトップアスリート同志、Qちゃん(高橋尚子)とは大丈夫? と尋ねたことがあります。その時、監督は、「僕も実は心配したんだけどね。千葉ちゃんはしっかり『千葉ワールド』をもっているから、全然、心配なかったよ」と。千葉ちゃんはQちゃんのことは「これだけやっているんだぁ」と心から尊敬しています。Qちゃんから借りた宮部みゆきさんの「模倣犯」も、今、一生懸命、読んでいるのです。でも、人にまどわされることなく我が道を行くタイプ。声は可愛いけれど、「シンの強い」千葉ちゃんのこれからが楽しみ! です。
(共同通信)
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