 おなかも心も栄養満タン
やさしい語り口と落ち着いたトークで幅広い年齢層から支持を受ける小倉智昭さん。学生時代は陸上短距離の名選手でした。今は言わずと知れた女子マラソンの大ファン。ご自身が司会する番組でも国際マラソンが近づくと、たっぷり特集コーナーをつくってくださるので、おかげでマラソンファンが増えました。
先日、三井住友海上女子陸上部の鈴木秀夫監督、土佐礼子さん、渋井陽子さんと、東京・中野坂上にある小倉さんのお店に行こうということになり、伺いました。１階がラーメン店、２、３階は焼き肉店です。３階に行くと小倉さんが待っていてくれました。「みんな、嫌いなものはありませんか」と言われ、「ありません」と食欲旺盛な声がそろうと、牛タンから始まり、豚のホルモン、ロース、カルビと次から次においしいお肉が登場。
「昆明で合宿しているけど、あそこはあまり娯楽がないでしょう？」と小倉さん。「娯楽があっても合宿に入ると”遊ぶ力”がなくなっちゃうんですよ、ちょうどいいんです」と土佐さん。「そうなんだー」と小倉さんは聞きながらみんなにお肉を焼いては配り、手も口も忙しそう。「渋井さん、ちゃんと恋してる」とまた小倉さん。「ぜーんぜん。でも競技に集中している時は”追う恋”より”追われる恋”でないとだめですよ」と渋井さん。隣で鈴木監督は楽しそうに笑うのでした。
しばらくして、２階に女優の中村玉緒さんが家族といらしていることを知った小倉さんは下りていきました。すると小倉さんと玉緒さんが一緒に上がってきたので私たちはビックリ。「見にきましたー」と玉緒さんは土佐さんと渋井さんの肩や腕を触り「こんなに細いのに、よく走れますなー」としげしげと見つめるのでした。みんな大笑い。テレビと変わらない気さくな大スターの心遣いに感動し、心も豊かな栄養で満たされたのです。
（共同通信／2005年3月30日配信）
|
