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おしゃべり散歩道2006

北海道で「出会いの秋」満喫

 石狩市、はまなすの丘公園。西日を浴びたススキが石狩湾からの風に金色になびく中、私は海へ向かう木の遊歩道を夫とジョギング。キュ、キュ、キュと、柔らかく足に伝わる木の感触が心地良く、目の前を飛ぶトンボを追いながらひと足早いスポーツの秋を感じました。
 翌9月3日の第6回石狩市民スポーツまつりには、ゲストとしてお招きを受け参加。開会式の行われた会場は一面芝生に覆われ、子どもからお年寄りまで、玉入れや綱引き、5人6脚など、楽しい種目に汗を流し、一日中歓声が絶えませんでした。
 そして、この健やか環境から生れた逸材にも出逢えたのです。この夏の甲子園で全国を沸かせた駒大苫小牧高の捕手、小林秀さん。石狩市立樽川中学校の卒業生で、特別功績賞の表彰を受けるために来ていました。真っ黒く日焼けした精悍な顔。私は興奮して観た決勝戦を思いだしながら、「再試合になった夜は翌日に向けて作戦を話しましたか」と尋ねると、「もう皆クタクタに疲れてしまって、夕食をとり9時前には寝てしまいました」と背筋を伸ばしたまま、表情を緩めて答えてくれたのです。  
 その夜、札幌でサンプラザ中野さんのラジオに出演。その後食事に行くと、中野さんの友人の坪井智哉さん(日本ハムファイターズ)も合流しました。優しい雰囲気の坪井さん。4週間前に右鎖骨を骨折し療養中とのこと。私も選手時代、故障を経験した時の気持ちの焦りなど話すと、初対面とは思えないほど話が弾みました。昼間、駒大苫小牧の小林さんに逢ったお話も。すると話題は今年の甲子園に。「いつもは甲子園を観ながら、僕も高校の時はこんなに下手やったんかと思うけど、今年は普通に観ることが出来ました」と坪井さん。
 北海道でステキなスポーツ人との出逢いの秋になりました。

(共同通信/2006年9月4日配信)

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