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おしゃべり散歩道2011

新年飾るルーキーの力走

 元日の朝食はダルマ弁当に始まります。今年も前橋市の群馬県庁に設置されたTBSの放送センターで、初日に照らされた赤城山を眺めながらスタッフの皆さんと朝食。新年のスタートを切る「ニューイヤー駅伝」で優勝するのはどのチーム?と食事中に予想し合い、瀬古利彦さんは「今年はトヨタ自動車が強いよ、新人が多いけどね」と早くも解説。 前日の開会式では、日本実業団陸上競技連合会長の大橋正昭さんが「皆さんの会社でもリストラなどで苦しい思いをされている人がいると思います。明日は皆さんの熱走でそんな人たちに元気を与えて下さい」と心に染み込むご挨拶。私は女子の実業団チームよりも男子のほうが会社とつながっている印象を受けました。
 さて、レースは新人を3人起用したトヨタ自動車が出場32回目にして初優勝。アンカーは熊本剛さんで、富士通と日清食品グループとの三つ巴の戦いをゴール手前400mからのスパート、1秒差で制しました。新人3人共に活躍。中でも優勝の立役者となったのは3区で区間賞を獲得した高林祐介さん。「監督のメニューをこなすのが大学。実業団は自分で考え結果を出さなければいけない場所」と大会前に力強い目で話していたのです。
 今年は高林さんに限らず、同チームの宮脇千博さんや松本賢太さん、コミカミノルタの宇賀地強さんや中国電力の石川卓哉さん等々ルーキーが好走。男子長距離界の将来に光明が差すようです。どのチームにおいても、若いパワーは下から押し上げていきます。都大路の全国高校駅伝や箱根駅伝という舞台を丁寧に力強く駆け抜けた選手たちが、1年目の実業団の大舞台でもビビらない縁起の良い走りをみせました。

(共同通信/2011年1月7日配信)

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