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おしゃべり散歩道2011

亀田兄弟と交流

 したたり落ちる汗を拭きながら満開の百日紅の横を歩き、愛知県パークアリーナ小牧へ。8月13日、家族連れが目立つ超満員の観客席は「ニッポン、ニッポン」の大声援に包まれていました。バレーボールワールドグランプリ、日本対アメリカの予選リーグを観戦。テレビ局に招待されてご一緒したのは防衛戦を控えた世界チャンピオン亀田興毅さんの弟、亀田大毅さんと和毅さんです。
 それまで亀田兄弟に対してメディアを通じて感じていた印象はヒール(悪役)。ところがお会いしてみると、目が優しくて礼儀正しい、チャーミングな若者でした。「マラソン選手で名前を知っている人はいる?」と尋ねると「Qちゃん」と大毅さん。「カリスマ性がありますよね」と和毅さんが合いの手を入れます。何か話題を振るとパンパンと素早いジャブを打つように言葉が返ってきます。なでしこジャパンについても「最後まで諦めへんところがすごい」「あれは相手が一番嫌がりますよ。ボクシングもそうです」と二人の会話がコンビネーションパンチのよう。脳の反射神経の速さに驚きました。
 そして試合が始まると「アメリカの選手はめっちゃ打点が高い」「スピードもあるわー」と身を乗り出して観戦。試合の合間に8月末の興毅さんの防衛戦について伺いました。「相手はこれまで無敗ですから強いですよ」と大毅さん。すかさず和毅さんが「でも兄貴ならきっとやってくれます」と。そんな二人の腕にはお揃いの腕時計。子供の頃から三兄弟はとても仲が良く、だから皆が同じ道を進んだんだなとつくづく感じました。三兄弟の「同時に世界チャンピオン」実現を私も応援したい気持ちで一杯になりました。

(共同通信/2011年8月15日配信)

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