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おしゃべり散歩道2012

五輪本番へ感触つかむ

 ロンドン市内中心部で毎年行われる10キロの市民ロードレース。今年は五輪開幕までちょうど2カ月となった5月27日に開催されました。五輪の周回コースと重なる部分が多く、下見を兼ねて日本から4人のマラソン代表選手が参加。私はテレビの仕事でロンドンへ。ヒースロー空港名物の入国審査の長い列にイライラしたものの、男子のゴール直前に会場に到着。テグ世界選手権5000m金メダリストのファラーさん(英国)に次いで2位で藤原新さんが入ってきたので驚きました。野性的な走りで欧州やアフリカの選手にもひけを取りません。「コース下見もありましたが、ファラー選手の近くを走りリズムを感じることが目的でした。ラストスパートの瞬発力はさすが!」と汗びっしょりの藤原さん。中本健太郎さんも石畳の感触が分かって良かったと満足気な表情でした。
 女子の部3位でゴールしたのは尾崎好美さん。コースの印象は「曲がり角が多いので、しっかり下見をしないと難しいコースですね」と。4位の重友梨佐さんも「石畳はあまり気になりませんでした。今日走って良かったです」とにっこり。共にこのコースへの対応策は起伏のある所を走るクロスカントリー練習だと話しました。
 市民マラソン大会を利用して、コースの試走をしたのは日本代表選手だけ。この細やかさがきっと本番で生かされることでしょう。しかし、手ごわいライバルになりそうなのがマーラ・ヤマウチさん(英国)です。この日も優勝しました。ロンドン市内に暮らすマーラさんはコースはもちろん、日本の練習環境も熟知。しかも当日は一番大きな声援を受けること間違いなし。日本選手と共にメダル争いを期待したいです。

(共同通信/2012年5月28日配信)

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