猛練習に明るく向かう
タワーブリッジの五輪マークがパラリンピックのシンボルマークに変わりました。ロンドンはパラリンピックの発祥の地とあり、メダリストのパレードは五輪メダリストと一緒に大会終了翌日の9月10日に行われるとのこと。まだまだ熱気が続いています。
1948年、ロンドン郊外のストークマンデビル病院で行われた脊髄損傷患者によるアーチェリー大会がパラリンピックの原点です。院長のグッドマン博士が推奨したもので、スポーツを通して身体機能と心を回復させ、社会復帰を進めようとするものでした。それが今やトップアスリートの真剣勝負の場にまで発展したのです。
7月下旬、北海道深川市で行われた陸上競技代表合宿を取材。練習量の多さにびっくりしました。車椅子マラソンの土田和歌子さんや副島正純さん達が、河川敷で狭くて曲がり角の多い本番のコースに合わせた練習を行っていました。平均時速30qにもなるスピードですから、角でスピードを落とさず曲がる練習では勢い余って転倒する選手も。そんなテクニカル練習の翌日は、小高い丘の頂上まで約1qを一気に上り反対側へ約1km下るアップダウン練習。短い休憩を挟んで5往復する厳しいものです。でも代表チームのムードメーカーともいえる花岡伸和さんが「ここ(スタート地点)がたまたまラブホテルの前でしょ?前回社長がジュースの差し入れをしてくれたんですよ。お礼に遊びに行きたかったけど、誰と誰が行くかでモメて、やめました」と。みんなで大笑い。朝練習と本練習の合間には筋力トレーニングを怠りません。明るさを持ってハードな練習に取り組む姿が本当にかっこよかった。パラリンピックでの勇姿を楽しみにしています。
(共同通信/2012年8月27日配信)
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