爽やかな風に当たって
麗かな陽射しに包まれた4月13日、ニュースキャスターとして人気の安藤優子さんと共に約50人の方々とジョギングをしました。東京・新木場駅に集合し、そこから歩くようなペースで夢の島公園へ。すみれやレンゲが咲く原っぱで輪になって体ほぐし。その後少しずつペースを上げて、開通して1年の新名所、東京ゲートブリッジを目指したのです。「ホント、恐竜同志がキスしているみたい」と皆で盛り上がって記念撮影。遠足のような楽しさでした。
安藤さんからは事前に「走りながら、『頑張れ』とか『まだいける』というプッシュをしないでくださいね」とメールで助言を受けていました。メンバーの中には軽いうつ病や適応障害などの人もいて、その家族やお友達、精神科のお医者さまもいらっしゃったのです。でも皆さんが楽しそうなので、私は誰が患者で誰が先生なのかも分からず、「腕振りがとてもいいですね」なんて言いながら走りました。作家の江上剛さんも参加。「私も苦しい時にランニングに助けられたんですよ」と明るくおっしゃり、話しに花が咲いたのです。
およそ11キロ走り終えた後のバーベキューで「主人は完璧主義。3時間の睡眠時間が続いて病気になりました」と話す女性がいました。また「軽いジョギングなどの有酸素運動は脳を活性化させるんですよ」と教えて下さるお医者さまも。患者さんとお医者さまが月に一度集まって代々木公園で練習会を開いているそうです。そんなきっかけを作ったのが安藤さんで、「皆で同じ風に当たろうよ」という呼びかけによるものでした。
走ることで仲間と会える、そこに吹く風はなんとも爽やかです。またその風に当たりに行こうと思います。
(共同通信/2013年4月15日配信)
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