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おしゃべり散歩道2013

会社との連携もぴったり

 早い梅雨入りを喜ぶように咲く紫陽花を眺めながら、東京都心のレストランへ。年に2度、瀬古利彦さん(DeNA陸上部総監督)が催す会へ向かいました。お店に着くと20人ほどの中にベイスターズのユニフォーム姿が。さすが盛り上げ上手な瀬古さんらしい恰好です。
 昨年、58年続いたS&B陸上部が廃部となることが決まり、瀬古さんはチーム全員を受け入れてくれる企業を探し回りました。その結果、DeNAが引き受けてくれることになったのです。「これ始球式で作ってもらったユニフォームなんだよ」と背中を向けると、背番号9番で“SEKO”の名前が入っています。若い女性が「なんで嶋村(一輝)選手と同じ9番なんですか?」と。「私のラッキーナンバーなんだよ。マラソン初優勝のナンバーカードが9番、妻と初めて会ったのが9月9日、長男も次男も誕生日が9月9日なんだ」。「へぇー!」と一同が驚きました。すでに会社と瀬古さんの連携がとれていることに私は嬉しくなりました。
 「私の上司は長男と同じ世代。若い感性に刺激をもらえていいよ!」と瀬古さんは話します。駅伝、マラソンでの陸上部の強化に加え、総監督としての瀬古さんには、子ども向けのランニング教室や市民ランナー向けのイベントの開催なども求められているようです。ゲーム会社であるDeNAが、スポーツを通して子ども達の体力づくりや健康に寄与したいと考えていることが伝わりました。
 試合で結果を残せばいい、というのはプロスポーツの世界です。日本独特の実業団という形態の中で、競技に取り組みながら会社や社会に貢献していく動き。競技・健康スポーツの発展につながると思います。

(共同通信/2013年6月3日配信)

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