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おしゃべり散歩道2013

現場の声を吸い上げて

 スイス・ローザンヌで開かれた2020年の五輪候補地によるプレゼンテーションで、田中理恵さん(体操競技)が「参加する選手を輝かせることを約束します」と元気にアピールしたことが話題となりました。
同じ頃、日本陸上競技連盟は2016年のリオデジャネイロ五輪に向けて、マラソン代表の選考方法を発表。これまでは選考基準が明確ではない、選んだ後の説明が不足しているなど物議をよんできました。でも本番3年前の発表とあり、選手や指導者が準備しやすくなる点では評価できます。
 今回の基準のポイントは、五輪の1年前に開催される世界選手権で8位入賞した日本人最上位の選手が内定すること。(これまでは3位以内)また、男子2時間06分30秒、女子2時間22分30秒という速いタイムが設定され、この記録を上回った選手が国内選考会となる3レースにおいて日本人3位以内に入れば内定。つまり、世界と戦えるスピードを試されたうえで、選考レースでの勝負を求められます。
 世界選手権から五輪への道が拡大されたことや、明確なタイムの目標が示されたことは進歩といえるでしょう。ただ私が気になるのはその条件で3名の枠が埋まらなかった時、選考委員の“主観”に委ねられる点です。ナショナルチームを編成し、その練習の様子や医科学データなども選考に関係するとのこと。現場の指導者からはすでに「毎日見ている自分の選手でさえ分からないことがあるのに、短期間のナショナルチームで分かるのか?」「共産主義国ならいいが、企業が支えている日本でなぜ」と。
 この基準をもとに現場の声をどんどん吸い上げていくことが重要です。主役は現場ということを忘れてはいけません。

(共同通信/2013年6月17日配信)

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