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おしゃべり散歩道2014

歴史は未来を考える力

 荘厳な佇まいの国立競技場。建て替えを前に様々なイベントが行なわれています。1964年の東京五輪をはじめ、陸上、ラグビー、サッカーなどの聖地として、選手たちの汗と涙のドラマを包み込んできました。私にとっても特別な場所です。「俺と一緒に富士山のてっぺんに登ろう」と勧誘を受け、高校から陸上競技を専門に。その日本一を決める舞台が国立競技場だったのです。ずっと憧れの場所でしたが、高校3年生の時にそこで行われた日本選手権で3000mと1万mで優勝出来ました。あの時は、競技場がすごく大きくみえました。400mというトラックの大きさはどこも同じはずなのに、5万4000人収容できる観客席のせいでしょう。緊張も興奮も過去最高だったと記憶しています。国立競技場はそんな一人一人の思い出を昇華させて生まれ変わろうとしているのです。
 思い出と言えば、東京五輪で活躍した小野清子さん(体操)が会長を務める笹川スポーツ財団が「スポーツ 歴史の検証」と題してホームページにインタビュー記事を連載中。それがとても面白いのです!小野さんは当時2人の子どもの母親で「跳び箱をひっくり返し、その中に長女を入れて練習していた」と。また、重量挙げの三宅義信さんは「東京五輪の前は米軍の施設を借りて合宿した」など、他の五輪のことも含め、経験した方の話を伺うことが出来るのです。しかも聞き手が元NHKで長年スポーツ実況に携わった西田善夫さんなので、そこに肉付けされる世界観や社会状況なども彩りよく語られています。つくづく、先輩方が作って下さった道の上に私たちがいて、歴史を知ることは未来を考える力になっていくのだと感じます。  

(共同通信/2014年5月26日配信)

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