 まるごと魅力を満喫して
今、マラソン大会がスポーツツーリズムの一つとして魅力を高めています。北陸新幹線が来春金沢まで開通することを受け、来秋には富山マラソンと金沢マラソンが新たにスタート。各地のマラソン大会が個性を発揮してランナーに喜んでもらおうと切磋琢磨している中、ランナーの人気投票で昨年ベスト10に入った「第2回山形まるごとマラソン」（メインはハーフ）にゲストランナーとしてお招きを受けました。
10月5日に開催された大会には北は北海道から南は熊本まで、約4500人がエントリー。担当者に「大会名がいいですね！」と話すと「山形の魅力をまるごと満喫して頂こうと思いまして」と嬉しそうに話し、「ランナーから支持される大会をとことん追求します」と目を輝かせました。
確かに人気の理由が分かります。私は3キロの部に出場した後、至る所でハーフの応援を。まず感じたのは、コース設定が上手いことです。山形市のど真ん中を走るので、文翔館などの観光名所を巡りながら応援は途切れることがありません。また14キロ以降がゴールまで緩やかな下りなので、ランナーにとっては終盤疲れた時に楽に走れます。ゴールで「自己ベストが出ました」とニコニコしながら話す人の何と多かったことでしょう。それに沿道では子ども達のダンスやチアリーディング、高校生の花笠踊り、商店街での給水給食と、山形市あげての大応援。更に走り終わった後は商工会議所青年部の皆さんが直径2.5メートルの鍋で作ったいも煮のサービスと至れり尽くせり。
私も故郷で「いすみ健康マラソン」を開催していますが、人気の大会になるために更なる工夫とおもてなしをしようと触発されました。
（共同通信／2014年10月6日配信）
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