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おしゃべり散歩道2015

藤川監督の思いが結実

 「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群は2017年の世界文化遺産候補として推薦されます。その遺跡や古墳のある福岡県宗像市と福津市で、10月25日に第1回プリンセス駅伝が開催されました。この大会は12月に宮城県で開催される「全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)」の出場権をかけたもの。昨年まで東日本、中日本、西日本の3地区で行われていた予選を一本化したのです。昨年のクイーンズ駅伝で入賞し、自動的に出場権を得た8チームを除く24チームが参加。うち14チームだけが予選を勝ち上がれるとあって激しい戦いが繰り広げられました。
 優勝は小出義雄代表率いるユニバーサルエンターテインメント。2区の木村友香さんが区間賞の走りでトップに立つと、その後は独走。2位の積水化学に1分以上の差をつけての圧勝でした。
 そして驚いたのは、これまで一度もクイーンズ駅伝に出場したことがないルートインホテルズです。このチームの監督は藤川亜希さん。選手の頃は98年のアジア陸上選手権に日本代表で出場し、資生堂チームでも活躍。マラソンも2時間27分台の記録を持つ名ランナーで、美人ランナーとしても人気でした。
 彼女が指導を始めて2年目になりますが、選手たちの体つきが昨年と比べて見違えるほどシャープになったのです。藤川さんは「初めはまるで投擲選手のようでしたよ」と笑います。20%以上もあった選手達の体脂肪率を減らすために食事や生活の世話を。「チャンスを無駄にしないように」と、選手の意識も変えました。ご主人と離れて暮らしながら、みんなのお母さんとして生活を競技に捧げているのです。そんな藤川さんの思いが実を結び始めました。

(共同通信/2015年10月26日配信)

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