正木選手にもらい泣き
リオデジャネイロパラリンピックの中継をCS放送のスカパー!で東京のスタジオから毎日放送。選手達の全力を出し切る戦い方や競技後のコメントに元気を頂いています。
大会4日目は柔道100kg超級の正木健人さん(29歳)の涙にもらい泣き。正木さんは前回のロンドン大会で金メダルに輝きましたが、今回は銅メダル。準決勝でウズベキスタンのアディリジャン・トゥレディバエフ選手(31歳)の大外刈りに開始7秒で一本負けしました。その約2時間後の敗者復活戦で銅メダルを獲り、表彰式では190cm150kgの巨体のあちこちにテーピングが巻かれて右足を引きずっていました。涙の理由を聞かれ「悔しいです」と一言。金メダルを目指していたので、素早く気持ちを切り替えなければいけませんでした。そして最善を尽くして銅メダルを獲得した後に、悔しさが込み上げてきたようです。隣でコーチの熊谷修さんが一緒に泣いて、一緒に観客席にお辞儀する姿に、同じ心で寄り添っているんだなと思い私も泣いてしまいました。
スタジオで隣に座って解説をした吉田秀彦さん(バルセロナ五輪柔道78kg級金メダリスト)は、「正木くんは金メダリストだから徹底的に研究されていた。逆にトゥレディバエフ選手は初出場で、速攻に多くの選手が惑わされた」と話しました。トゥレディバエフ選手は決勝も2秒でブラジルの選手を大外刈りで倒し、金メダルを獲得したのです。「正木くんは素直な選手だから、この悔しさがきっと4年後の力になる」と吉田さん。正木さん自身も「パラリンピックが自分を成長させてくれた」と話しているので、4年後は益々充実しているでしょう。2人の対決が楽しみです。
(共同通信/2016年9月12日配信)
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