日本のマラソン復活へ
IOC理事会(6月9日)で東京五輪の競技・種目が正式に決まり、339種目でメダルが争われることに。陸上の男女混合マイルリレーや卓球のミックスダブルス等、男女混合種目が増えたことが特徴です。力を合わせて行う競技は、日本人の協調性を生かせるでしょう。3年後が益々楽しみです。そして種目は増えても、五輪の大トリはやっぱりマラソン!
春に、マラソン選考方法が変わりました。これまで選考では色々物議をかもしてきただけに、日本陸上競技連盟から発表された一発勝負のやり方は、大改革。ただそこだけに注目が集まりがちですが、本番3年前から始まる今回の選考方法こそ、ニッポン・マラソン復活の戦略なのだと思います。
何故ならスピードのある選手たちが早めにマラソンに取り組み始めるからです。これまでだと選手達は、今年は5000m来年は1万m、そしてマラソンは五輪選考の1年半前から、という感じでした。それが、「上原も関根もマラソン練習を始めていますよ」と女子マラソン強化コーチの山下佐知子さんは嬉しそう。上原美幸さんは5000m、関根花観さんは1万mでリオデジャネイロ五輪に出場した選手で、二人共21歳。そんな若い選手に刺激を受けてか、日本女子マラソン界のエース・福士加代子さん(35歳)も東京五輪を目指すことを早々に公言しました。結婚して心も充実している福士さんは更にパワーアップしているのです。
目標がハッキリすると現場がやる気になるのは、スポーツの世界だけではないでしょう。あの人のためにと行う募金活動や新規顧客の獲得数を競う社員等々。目標に向かって一丸となれば、大きな力を生み出すことが出来るのだと思います。
(共同通信/2017年6月12日配信)
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