東京の中学生の体力向上
節分の日に鬼に豆をまいた人も、翌日は鬼ごっこのように走りました。2月4日、味の素スタジアム(調布市)で第9回中学生「東京駅伝」が開催。中学2年生を対象に、東京23区と市町ごとに編成した50チームが参加します。都の教育委員会が主催し、陸上部だけでなく、サッカー、バスケットボール、野球部などの参加も。またチームによっては、読書や茶道、コンピューター部の参加もあるから、私も解説していて楽しいです。
今年は寒空のもと、短パン、ランニングシャツのユニフォーム姿で、江戸川区の田波翼君が選手宣誓を元気いっぱいに行いました。そしてその勢いを受けるように、江戸川区が2年連続の総合優勝を果たしたのです。男子の部のアンカーは世田谷区の高木颯大君と江戸川区の井川大我君。競技場内までもつれる大接戦に、会場は沸き立ちました。レース後、「区内中学校の陸上部員で合同合宿を行ったのが良かったです」と、江戸川区の山口孝総監督も嬉しそうでした。男子の部で2位となった世田谷区は、チームベスト記録を更新し昨年の5位から躍進。地元の駒澤大学陸上競技部のコーチ、藤田敦史さんから走り方などの指導を受けたそうです。大学の指導と言えば、小金井市が法政大学、調布市が拓殖大学、多摩市が国士舘大学というように地元の大学の指導者や選手から指導を仰げることもこの大会の特徴です。
今回、自己ベスト記録を更新したチームが男女合わせて32チーム。トップと最下位との差も縮まりました。これまで東京都の中学生の体力は全国的に低いレベルでしたが、この調子ならどんどん向上しそう。2020年の追い風も力にして、がんばれ東京!
(共同通信/2018年2月5日配信)
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