リレーの楽しさ
南北に細長いベトナム、北部はハノイ、南部はホーチミンを中心に発展を遂げています。そして取り残されているのが中部です。8月初旬、ベトナム中部の山岳地帯へ。日本政府のNGO連携無償資金協力によって「プランインターナショナルジャパン」が建てた学校の落成式に向かうためです。コントゥム町から車で約2時間走ると電気が通じていない村へ。と、あと2kmで到着という所で、赤土の道のぬかるみに車のタイヤが入って動かなくなってしまいました。スタッフが電話をすると、バイクが数台迎えに来てくれることに。でも、私は走って向かいました。ジャングルに囲まれた大自然の空気を吸い込みながら、とても気持ち良かったです。
落成式では、黒い布に鮮やかな色の刺繍が施された民族衣装の女性達の伝統舞踊が。田植えの様子を表現しているのだと分かりました。そして次に子どもたちが、ヒッピホップダンスを披露。周りの風景とのギャップに驚きました。山岳部では発電機によりスマホが普及し、都会の子どもと同じ情報が手に入るそうです。「スマホの影響は功罪ありますね」と先生。
学校はコンクリート造りで、幼稚園と低学年用の2教室が。屋根付きの集会スペースもあり、教育の場としてはもちろん、集落の交流の場としても活用されるそうです。日本の支援に、皆さんが感謝していることが嬉しかったです。
その後、子ども達とリレー大会をすることに。初体験のようでした。バトンを右手で貰い、左手で渡す練習をした後、いよいよ本番。皆、笑顔がはじけて夢中に走り、とても可愛かったです。持参したバトンをプレゼントしたので、リレー文化が根づけばいいなと思いました。
(共同通信/2018年8月12日配信)
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