田辺市で直前合宿
歓迎の横断幕やのぼりが太平洋からの秋風に揺れた9月中旬、日本パラ陸上競技、日本代表強化合宿が和歌山県田辺市のスポーツパークで行われました。インドネシアで開催されるアジアパラ競技大会(10月6日から13日)の事前合宿で、出場選手のほとんどが参加。田辺スポーツパークは2016年に日本パラ陸上の強化拠点、ナショナルトレーニングセンターに指定され、リオパラリンピックの直前合宿もここで行われたのです。
陸上競技場のメインスタンドにあたる部分には、バスケットボール2面分の体育館や最大152名が宿泊できる施設も。部屋は車椅子の選手も使いやすいようバリアフリー。「2015年の国体、障がい者スポーツ大会の時に県と田辺市が共同で建築したものです」と真砂充敏市長が話してくれました。選手たちからも、宿舎と競技場が隣接していることが大変ありがたいと好評です。
この日は、地元の明洋中、上秋津中、熊野高校の陸上部の皆さんがパラ陸上を体験し、選手と交流しました。そして夕方に、市主催の歓迎会が開かれたのです。「リオパラリンピックの時には、メダル争いをする選手達をパブリックビューで観戦しました。ジャカルタでの活躍も市民みんなで応援しています」と真砂市長が温かなご挨拶。キャプテンの佐藤圭太さんが「田辺市での合宿の成果を出し切ってきます」と力強く話しました。そして私は「紀州備長炭パワーでがんばろう!」と選手を激励。田辺市は紀州備長炭発祥の地なのです。紀州備長炭は上質の木炭で、火力が強く、長持ちすることで有名。選手たちも、アジアパラから来年の世界選手権、2020年へと心の火を燃やし続けて欲しいと思います。
(共同通信/2018年9月21日配信)
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