丸の内でパラスポーツを語る
10月中旬、東京丸の内でパラリンピックスポーツを盛り上げるイベントが行われました。東京都が主催し、多くの企業の協力でオフィス街がパラスポーツのお祭り会場に。私はリオデジャネイロパラリンピック女子マラソン銀メダリストの道下美里さんと伴走者の川口恵さんと共にトークショーを行うことに。でもその前にウィルチェアラグビー日本代表の池崎大輔さんの出演するステージを観る機会に恵まれました。
今夏、日本は世界選手権で優勝。池崎さんは「でも守りには入りませんよ。常に自分たち越えを!(2020年の)本番では100%ミスがないようにがんばります」と元気いっぱい。司会者から競技の魅力を聞かれると「ぶつかる迫力、音、転倒する激しさですね。欧米ではビールを飲みながら応援する観客にヤジも飛ばされますよ」と。お話が面白くてパワフルで、惹きつけられました。
その後、道下さんと私たち。144cm、35kgでお顔も可愛いらしい道下さんが「今日も大濠公園を川口さんと38km走ってから東京に来ました」と話すと、大勢の観客から拍手。私が走り始めたきっかけを尋ねると「ダイエットです。目が不自由になると足元が怖いので日常的に運動不足になります」と。それで太った道下さんでしたが、盲学校の先生が伴走者と一緒に走ることを教えてくれたそう。「リオの時はスタート前から固くなった。東京では反省を生かして金メダルを獲りたい」と。隣りで、伴走者の川口さんが(元三井住友海上陸上部)「道下さんの目となってがんばります」と。2人の息のあったトークに、観客も大きく頷いたり、笑ったり。パラスポーツの盛り上がりは、選手の競技力と人としての魅力なのだと感じました。
(共同通信/2018年10月15日配信)
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