災害時にも大きな力
7月の集中豪雨で、九州地方や岐阜、長野県をはじめ、各地で大変な被害が出ています。昨年の夏は千葉県が台風の被害に遭い、私の実家でも4日間停電になりました。「夜、ラジオの電池が切れたけど、コンビニに助けられたよ」と父。実家からそのコンビニまでは5km程ありますが、田舎の商店街はお店が早くしまってしまうので有り難かったそうです。
そんな話しを、先日ラジオでお会いしたローソンの竹増貞信社長(50歳)にすると「それは良かった。災害時のコンビニの役割はいつも考えていますから」と喜んでいました。竹増さんはランニングも水泳も自転車もされるスポーツマンで、大変爽やかな方です。今回、集中豪雨の被害遭った人吉市には水やカップ麺など救援物資を送ったそうです。「土砂崩れや倒木の影響でトラックが迂回しなければならず、届くのが1日遅れてしまいました」と悔やまれていました。これまでも災害時には、まずは従業員の安全を確保し、次の段階は地域のために出来るだけ早くお店を開けるようにしてきたのです。そういえば、数年前に福島県浪江町を視察した時に住民の多くがまだ戻っていない中、ローソンが国道沿いで開いていたことを思い出します。
「コロナ禍ではおにぎりが喜ばれましたよ」と竹増さん。一斉休校が決まった時に、給食がない学童保育に対して支援をしようと社員と話し合った結果「おにぎりでしょ!」となったそうです。塗り絵と一緒に届けましたが、与えるだけでなく、こうした活動を通してオーナーさんや社員が「まちと共にある」という気持ちを高めていると話しました。
コロナ禍、自然災害で気持ちが沈みがちな中、すごく励まされました。
(共同通信/2020年7月13日配信)
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