活力源はおいしいもの
私が「カリフォルニア・レーズン大使」に任命されたのは昨年2月のことです。おかげで来日した米カリフォルニア州知事のシュワルツネッガーさんにお会いすることができました。「(同州の)ブドウの畑は広いからマラソンで回らないとね」と、気さくに応じてくださった笑顔が忘れられません。
カリフォルニア・レーズン協会では、ミネラルを豊富に含んだレーズンを妊婦さんや骨粗しょう症が心配な方々、活発にスポーツをする人たちにも広く食べてもらおうと、さまざまなイベントを行っています。
先日、同協会主催の「第8回フード・スペシャリスト懇談会」が都内のホテルで開かれました。各分野の方々が大勢参加。お料理を作ってくださったのは「なだ万」の料理長、大嶋尚幸さんです。「レーズンみそ田楽」「フォアグラ茶わん蒸し」などなど、どれもが舌鼓を打つおいしさで、レーズンとの意外な組み合わせが大好評でした。
さて、管理栄養士の荒牧麻子さんと同じテーブルに。荒牧さんは栄養コンサルティングサービスの草分け的存在です。「長距離選手は海外でレースをする時、プロの料理人をつけるのですか?」と聞かれ、それから話は大いに盛り上がりました。
アテネ五輪で「長嶋ジャパン」がプロの料理人をつけたことは有名です。でもマラソンではチームによって管理栄養士を頼むことはあっても、料理人をつけるという話は聞いたことがありません。荒牧さんによると、来日する欧米人はスポーツ選手はもちろん、政治家や俳優もプロの料理人を連れてくるそうです。
やはりどの分野でも大仕事、大舞台に挑むときほど「おいしいものを食べる」ことが、何よりも活力源になるのだと納得しました。
(共同通信/2005年2月23日配信)
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