 ８０歳夫婦ランナーにエール
有明佐賀空港へ着陸寸前、下を見下ろすとピンク色のコスモス畑が辺り一面に広がっていました。私は花の絨毯に迎えられるように降り立ったのです。この日佐賀市で第47回健康・体力つくり運動推進全国大会佐賀大会が開かれました。子供も大人も“健康で明るい生活を築くために必要な健康・体力つくりについての認識を深め、実践活動の生活化を促進する”というテーマのもの。大会を表す標語「風になろう、遊びは僕らの友だちだ」（茨城県の岡田直樹さん・小５）と、元気よくサッカーボールを囲む笑顔の子供たちの絵（千葉県の山崎緑さん・小４）はスポーツ心を弾ませる爽やかなものでした。
また“さがねんりんピック2005”も同時に開催されていたので、剣道、テニス、グラウンド・ゴルフなどなど、どの会場へ行ってもとても賑やか。私は式典で講演するために伺ったのですが、その前にマラソン大会の会場に足を運びました。３ｋｍ、５ｋｍ、10ｋｍの参加資格は昭和22年4月1日以前の生まれ、となっています。一緒にウォーミングアップをした40人ほどの皆さんは若々しいので60歳くらいかなと思って尋ねると「76歳です。毎日５ｋｍを走っています」という答えが返ってきてびっくり。また普段長い距離を走っている割には３ｋｍへの出場者が多かったので、伺うと「記録に挑戦です。全力でいきます」と。スタートすると本当に短距離選手のような勢いで走りました。
５ｋｍに参加した鳥栖市の佐藤さん夫妻は共に80歳！つい最近も沖縄でハーフマラソンを二人で走ってこられたとのこと。「妻は昔は応援だけだったけど、63歳からは一緒に走るようになったんですよ」。並んで走る二人のリズム、穏やかな着地もよく似ています。そんな走りを見ながら一句。「歳月を 共に味わう どびん蒸し」。豊かで健やかな秋の一日でした。
（共同通信／2005年10月31日配信）
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