ソーランの演舞に感動
夜の札幌大通り公園。ライラックの花が、第15回Yosakoiソーラン祭りを待っていてくれたかのような花明かりを灯していました。この日、私はこのお祭りのファイナルステージを初めて観戦。それはまさにスポーツそのもの。体全身からあふれる躍動感と一糸乱れぬ集団美に、うっとりとしました。
実は昨年からJR北海道チームで踊りに参加。今年も前日には大通り公園で全国各地から集まった“踊りにきまし隊”とチームを結成し、「笑顔でいこー」を合言葉に楽しく踊ったのです。
でも何と言っても、このお祭りのメインはステージで行われる演舞。厳しい審査を勝ち抜いた10チームのみが立つことのできる憧れのステージです。大通り公園の中に組まれた特設ステージの周りは観客席だけでなく、大型スクリーンの前にもぎっしりと観客が溢れていました。私が注目していたチームは札幌の平岸天神チームです。この大会では横綱といわれる優勝候補のチームですが、昨年はこのステージに上がることが出来ず、チーム皆で悔しさに涙する姿を目の当たりにしました。今年は是非頑張って欲しいという私の思いが叶い、平岸天神チームは見事ファイナルステージに進出。
赤、黄色、青と色鮮やかな法被をまとったおよそ150人が舞台にあがると、会場から一段と大きな拍手が沸き起こりました。それに答えるかのように、正調ソーラン節をアレンジした曲で波の大きなうねり、小さなうねりを描きながら激しく、そして優雅に踊ったのです。キレある動きとしなやかさ。踊りの美しさだけではなく、昨年立てなかったこのステージで、今思いっきり演舞している喜びが全身に溢れていました。
審査の結果は昨年、一昨年とチャンピオンの新琴似・天舞龍神チームが3連勝。着物姿の和の舞いは圧巻でした。平岸天神は準優勝。横綱が返り咲き、益々来年のyosakoiソーラン祭りが楽しみになりました。
(共同通信/2006年6月12日配信)
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