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おしゃべり散歩道2010

ロンドンへの道

 アイスランドの火山の噴火により、ヨーロッパ各地の空港が閉鎖され、4月25日に行われたロンドンマラソン出場の選手達にも影響が出ました。レース5日前の火曜日に到着予定だった日本の赤羽有紀子さん、小アまりさんは水曜日に、尾崎好美さんは木曜日にロンドン入り。そして走る外交官として有名なマーラ・ヤマウチさん(英国)はアメリカのアルバカーキの合宿地からポルトガルへ飛び、タクシーでスペインへ。英国行きのフェリーが満席で乗れず、夫の山内成俊さんと2人でレンタカーに乗り2日間かけてフランス・パリへ。そこから大会側が用意したセスナに乗るため北部の街へタクシーで移動。出発から6日間かけてようやくロンドン入りし、主催者から「ベストトラベラー賞」を贈呈されたそうです。賞品はスポンサーの航空会社の機内用枕。ゆっくり休んで下さいというユーモアに思わず笑いました。
 マーラさんからレース前日に届いたメールには「大変でしたがドライブでスペインやフランスの美しい景色を見ることが出来て良かったです」と。常に前向きな人です。脚の故障により1年ぶりのマラソンでしたが、10位と復帰の第一歩を踏み出しました。
 優勝したのはロシアのショブホワさんです。2時間22分00秒の好記録。日本の3選手は海外の強豪が形成するトップ集団の中、自己ベストをはるかに上回るペースに追随。離れまいとする姿は、2012年のロンドン五輪を見据えた“チャレンジャー隊”のようでした。なかでも赤羽さんは1月の大阪国際女子マラソン途中棄権から見事に立ち直り、自己ベストを45秒更新し6位でゴール。満面の笑顔はロンドン五輪へ向けて大きな収穫を得たようでした。

(共同通信/2010年4月26日配信)

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