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おしゃべり散歩道2010

旅は健脚で

 お盆をはさみ約1週間、夫と一緒に欧州旅行へ。プラハの朝は15℃位と涼しく、毎朝90分間のジョギングを楽しみました。朝6時、旧市街広場で横浜から来たという熟年夫婦とばったり。足下を見るとクッションの厚いウォーキングシューズを履いています。ご夫婦は「朝食時を過ぎると、カレル橋やプラハ城が混むと聞いているのでその前に見て回ろうと思って。お昼にはブタペストに向かいます」と話しました。「歩いたり、走ったりして観て回る。私たちはアクティブ観光してますね」と私は話し、お互いに良い旅をと言って別れました。15、16世紀の建物が多く残る世界遺産の街プラハを走っていると、視線が上に下にと忙しくなります。というのも、様々な色の石で出来た幾何学模様の歩道は通りによって模様が違い、足下も実に美しいのです。また、ゴシック調の建物に飾られた大きな時計から公園のすべり台脇の時計まで全てが正確な時を刻んでいるのに驚きました。チェコの人々のまじめさや几帳面さが伝わります。
 友人の黛まどかさんに会うためパリへ。黛さんは今年4月から文化庁文化交流使として1年間パリを拠点に俳句を広める活動をしています。オペラ座の前で再会。開口一番「強くなったわ。パリは日本と違って色んなことがいい加減なの」と黛さん。彼女のアパートへ行くと5階にもかかわらずエレベーターが故障中でした。バカンス期で2週間も停まったままとのこと。呆れる黛さんに「いいチャンス。階段の上り下りで脚筋力がつくよ」と私は話し、プラハで出会ったご夫婦の健脚ぶりを紹介。夫はさておき、「70歳を過ぎても元気な脚で女二人旅をしましょう」と約束しました。

(共同通信/2010年8月23日配信)

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