増田明美のホームページ ビデオメッセージへ各種お問い合わせへトップページへ

TOP > おしゃべり散歩道 > 2012年目次 > エッセイ第2回
プロフィール
おしゃべり散歩道
イベント情報
出演予定
執筆活動
リンク集

おしゃべり散歩道2012

スポーツ中継にタレントは必要か

 ロンドン五輪が開催される今年、素敵に輝いている選手をマスコミが紹介しています。テニスのクルム伊達公子さんが41歳で頑張る姿に、陸上競技のベテラン選手達もすごく励まされています。またユース五輪で女子ジャンプの高梨沙羅さんが金メダルに輝き、若い選手達は勇気をもらったようです。澤穂希さんと佐々木則夫監督が国際サッカー連盟の昨年の最優秀選手、監督に選ばれたことは五輪への大きな弾みになりました。
 そしてロンドン五輪で中継する競技が決まってきたテレビ局にも力が入ります。先日、某局の会議で、スポーツ中継に芸能人が出演することに対する意見を求められました。バレーボールやサッカーの中継で人気アイドルやお笑いタレントが出演し応援する機会が増えているからです。スポーツ中継を楽しみたいという視聴者からは「競技を集中して観たいのに」という意見が多く寄せられているようです。一方でその競技にあまり興味がない人にも観てもらえる機会を増やしたいというテレビ局の考えも分かります。私は試合開始前に芸能人が応援者の代表として盛り上げることは良いと思います。ただ、選手の集中力を邪魔するようなことや、面白おかしく茶化すことは絶対にして欲しくありません。競技の真剣味が失われますし、その日のためにコツコツと地道に頑張ってきた選手達との温度差を感じてしまうからです。
 加えてこの会議では、ロンドンパラリンピックをこれまで以上に取り上げて欲しいと要望しました。ハンデをものともせず戦う選手の姿にどれほど多くの人が励まされことでしょう。人気芸能人がパラリンピアンを紹介する番組もどんどんお願いしたいと思います。

(共同通信/2012年1月16日配信)

次のエッセイを読む 【2012年の総合目次へ】 前のエッセイを読む


Copyright (C)2001-2021 Kiwaki-Office. All Rights Reserved.
サイト内の画像・文章等の転載・二次利用を禁じます。