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おしゃべり散歩道2014

陸上界も、女性が輝く日本

 宮崎市一ツ葉海岸は夜明け前の静けさに包まれていました。1月7日、松林に元気な足音を響かせたのは合宿中の女子陸上長距離選手たち。ダイハツ、エディオン、資生堂、セカンドウインドACの選手たちはお正月返上で練習をしていました。私は宮崎市内の夫の実家に里帰りしたので、年始の挨拶に伺ったのです。
 「増田さん、お久しぶりです」と毛糸の帽子をかぶり満面の笑みで声を掛けてくれたのは嶋原清子さん(37歳)です。長距離界でお嫁さんにしたい人ナンバー1だった清子さんは、2010年に佐久長聖高校の現陸上部監督の高見澤勝さんと結婚。2012年1月の大阪国際女子マラソンを最後に出産のため競技生活を休止しましたが、昨年10月の大阪マラソンで復帰。
 「大夢(ひろむ)くん、大きくなったでしょ」と話すと、「1歳1か月です。見て貰えますか」と部屋へと案内を。大夢くんはチームのマネージャーの平田真理さんの横でスヤスヤと眠っていました。「起きなさーい」とママの声に、大きな目をパッチリ開いてすぐ笑顔に。「さすが、ママに似て人に優しい子ね」と言うと「チームの皆が可愛がってくれるので社交的なんですよ」と清子さん。今春またフルマラソンに挑戦するそうです。
 ロビーに降りると、ダイハツの山中美和子コーチの姿が。「今年、アメリカに留学します」と山中さんの目は輝いています。日本陸上競技連盟の派遣でコーチとしての勉強をしに、ニューメキシコ州立大学の陸上部へ1年間留学するそうです。
 安倍首相が強調する「女性が輝く日本」。陸上界でも子育てをしながら選手として活躍したり、指導者としての技術を磨いたりと女性の活躍の場が広がっています。

(共同通信/2014年1月10日配信)

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