先駆的なジュニア強化策
三重県と言えばスポーツでは吉田沙保里さん(レスリング)の故郷として有名です。吉田さんは国民栄誉賞に輝いた時にも副賞に地元産の真珠のネックレスを希望するなど、普段の言動から故郷に対する深い愛情を感じます。また同県からは、野口みずきさんや瀬古利彦さん(マラソン)など数多くのスポーツ選手が誕生し、物産、人共に豊穣の土地なのです。
そんな三重県で先日、「チームみえジュニア」の指定証授与式が行われました。講師として私も参加。チームみえジュニアとは、競技団体、指導者、保護者が一体となってジュニア選手の育成・強化を図るため、将来活躍が期待される小中学生の選手を選んだものです。この日、選ばれた約300人の選手たちは正に、2018年の三重インターハイ、2020年の東京五輪、2021年の三重国体の期待の星!
「チームみえ、一丸となってがんばりましょう」と、鈴木英敬知事(39)が大きな声でご挨拶。その迫力に私は胸が熱くなりました。子どもの頃はソフトボールの捕手、東大時代はテニスをしていた鈴木さんは、自らが競技力向上戦略本部長となりスポーツで地域を明るくしようと張り切っています。競技の垣根を越えて、皆で励まし合って目標に向かおうとする姿勢は全国に先駆けているでしょう。そして、様々な競技の日本代表選手をスポーツ科学で支えている杉田正明さん(三重大学教授)も三重のスポーツ強化推進委員会委員として支えています。
交付式では全員がステージに上がり、競技毎の代表者が知事から直接指定証を受け取りました。子ども達は県の代表だという緊迫感で一礼。その目は未来を見つめ、キラキラ輝いていました。
(共同通信/2014年7月14日配信)
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