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おしゃべり散歩道2014

ためになる帖佐さんの話

 沿道に咲く向日葵がまあるい顔を突き出して選手達を応援。7月20日、第24回サフォークランド士別ハーフマラソンが開催されました。気温28度の中、男子の優勝は今井正人さん(トヨタ自動車九州)。ゴール後、今井さんは「昨年もここで勝って自信をつけ、秋のニューヨークマラソン、翌2月の別大マラソンと好成績を残すことができました。士別とは相性がいいです」と笑顔で話しました。今井さんだけでなく、北海道士別市は実業団や大学生の合宿の里として、第二の故郷のような存在になっているのです。
 この時期は女子関西実業団の合同合宿も行われていましたが、合宿の成果をみようと士別ハーフに参加する選手も少なくありません。よって、ゲストランナーで10qを走る私にも沿道から監督やコーチの声が。「増田さん、がんばって」「フォームだけは変わってないぞ」と応援して頂き、ペースが上がります。
 大会の前夜祭には招待選手や監督たちが集い、そこで士別を合宿の里にした立役者の帖佐寛章さん(日本陸上競技連盟顧問)のスピーチが。多くの人がこれを毎年楽しみにしているのです。ユーモアを交えながら叱咤激励もあり、選手たちは真剣な眼差し。目の前に座る今井さんに「今井くんはもっとトラックの1万mのスピードを磨かないといけない」と直言。今井さんは大きく頷きました。そして話は東京国際女子マラソンを作った時のエピソードへ。英国に選手招へいに行ったことや日本全国から女性ランナーを集めて強化合宿をしたこと等々。「その合宿に参加した一人がランナーズ編集長の下条由紀子さんだ」。会場からは「へえ−」と驚く声が。陸上界の歴史を知る貴重な時間なのです。

(共同通信/2014年7月28日配信)

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