増田明美のホームページ ビデオメッセージへ各種お問い合わせへトップページへ

TOP > おしゃべり散歩道 > 2014年目次 > エッセイ第50回
プロフィール
おしゃべり散歩道
イベント情報
出演予定
執筆活動
リンク集

おしゃべり散歩道2014

あっぱれ、デンソー2連覇

 風花が舞う名勝松島をスタートし、塩竈、多賀城を抜けて杜の都仙台へ。第34回全日本実業団対抗女子駅伝が12月14日に開催されました。優勝したのはデンソーチームで、昨年に続き2連覇です。長渕剛さん似の監督・若松誠さん(42歳)は大会前、「連覇へのプレッシャーはありません。連覇に挑戦できるという立場が嬉しい。勝つために来ました」と凛々しい表情で話しました。そして昨年の記録を25秒上回る大会新記録で優勝したのです。
 移動中継車から私は解説。オレンジ色のジャンパー姿で沿道を走り、至る所で選手に声を掛ける若松さんを見て、胸が熱くなりました。選手と一緒に戦っているなと感じながら、この姿こそデンソーチームの強さだと思ったのです。チームは中盤でトップに立ってから独走態勢に。1区が光延友希さん、2区が小泉直子さん、3区が高島由香さん、4区がスーサン・ワイリムさん、5区が水口侑子さん、6区が石橋麻衣さん。オリンピックや世界選手権の日本代表選手が一人もいない中、総合力でつかんだ勝利でした。3区で福士加代子さんの区間記録を更新した高島さんは大会MVPに。「監督の練習メニューをこなしていると自然に強くなれるのが嬉しい」とその信頼は絶大です。事前の中国・昆明の合宿では、一人一人が自分の持ち場で全力を尽くすことだけを考えて練習に励んだそうです。厳しい練習に泣きながら走る選手もいたようですが、先ず個人が強くなって「本番で補い合うのはその後です」と高島さんは話します。その横で「僕自身が選手に成長させてもらっているんですよ」と若松さんはニッコリ。共に歩む若松監督の姿勢が大きな成功を生んでいるのだと思います。  

(共同通信/2014年12月15日配信)

次のエッセイを読む 【2014年の総合目次へ】 前のエッセイを読む


Copyright (C)2001-2021 Kiwaki-Office. All Rights Reserved.
サイト内の画像・文章等の転載・二次利用を禁じます。