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おしゃべり散歩道2015

短時間の練習で成果

 新春の北九州路に爽やかな風を送ったのは24チームの女子選手たち。1月18日、第26回選抜女子駅伝北九州大会が開催されました。同じコースを同時スタートで高校生は6区間、実業団と大学は5区間を走るため、毎年熱戦が繰り広げられます。今年は実業団日本一のデンソー、全国高校女子駅伝チャンピオンの大阪薫英女学院など、豪華なメンバーが揃いました。しかし、優勝したのはベストメンバーで臨んだ地元・九電工。1区の加藤岬さんから積極的なレース展開で飛び出し、一度もトップを譲らずに圧勝。つくづく駅伝は1区だなと思いました。そして2位でゴールしたのは高校の部で優勝の大阪薫英です。
 大阪薫英は今、注目されています。全国高校駅伝を制しただけではなく、全国都道府県対抗女子駅伝でも大阪が優勝。そのメンバーは全て薫英の卒業生と在校生なのです。選手たちが明るく人懐っこいのも特徴です。そんな選手を育てる監督の安田功さんに、強さの秘訣は何ですか?と伺いました。「とんでもない。うちの練習はいつも7割位ですよ」と安田さん。校庭が200mの土のグラウンドで小さいため、普段は万博記念公園のグラウンドで練習してそうです。そこが夕方5時で閉まってしまうので「短い時間の中でみんなが集中します。だから守りに入らない練習ができます」と。
 更に興味深かったのは、駅伝のチーム編成や戦略を選手たちに考えさせていること。安田さんは微調整するだけで、自主性を大切にしているのです。「僕が選手に言うのは、『苦しい顔では走るな』だけです」と笑います。モットーは「楽しく、美しく、爽やかに」。成程。これから益々教え子たちが活躍しそうです。  

(共同通信/2015年1月19日配信)

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