女性スポーツを学ぶ
道端に咲く水仙の甘い香りに心が和んだ春の日、都内で「第2回女性スポーツ勉強会」が開催されました。この会はモントリオール五輪で金メダルに輝いた女子バレーのOGの方々とテレビ朝日の宮嶋泰子さんが開いているもの。競技種目や世代の垣根を越え、アスリートと医学界、研究者らを繋ぐ素晴らしい交流の場となっています。
この日の参加者は約200人。バレーボールの白井貴子さんや田村悦智子さん(旧姓:前田)たちとお話し出来て感激しました。1970年代のパワーは私が活躍した80年代とは一味違う面白さがあります。そして「知っているようで知らない女性スポーツについて学んでみよう!」のシンポジウムでは、室伏由佳さん(アテネ五輪ハンマー投げ代表)や岡崎朋美さん(五輪スピードスケート5回出場)の話を伺うことが出来ました。「アスリートは競技力向上に最善を尽くしますが、健康には無頓着です」と室伏さん。選手の頃は睡眠障害、貧血、子宮内膜症に悩まされたそうです。そんなに大変だったなんて知らず驚きました。室伏さんは「大切なのは相談できる人を周りにもつこと」と話します。また岡崎さんは、スピードスケートという瞬発力がものを言う競技で出産後も五輪に挑戦した人。「女性は骨格の関係で(骨盤が開き易いため)膝を痛め易いのです。膝の負担を少なくするために浅く着地するように心がけました」と。4歳の娘の杏珠ちゃんは、目が大きくて朋美さん似の美人。話すお母さんをじっと見つめる姿が印象的でした。
会場には全国各地の男性指導者や文部科学省の方の姿も。女性の心と体のことを理解する、こんな時間は大変有意義だと感じました。
(共同通信/2015年2月9日配信)
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