リオへ好発進の今井選手
2月22日、皇居や銀座など目ぬき通りを3万6000人が走った東京マラソンにフジテレビの中継で参加しました。カルメンの曲に乗ってスタジオの大きな画面に映し出された色とりどりのスポーツウエアのランナー達。春爛漫の爽やかさでした。トップはエチオピアのE・ネゲゼさんの2時間6分0秒、後ろの方では6時間42分台でゴールした最高齢90歳の阿南重継さん。それぞれにドラマがあり、皆自分という人生の長距離ランナーだなとつくづ感じました。
最も感動したのは日本人トップで7位(2時間7分39秒)に入った今井正人さんです。日本人で3年振りに7分台をマーク。レース後のインタビューで「悔しい思しかしてこなかったんで・・・」と涙をこらえて話す姿にもらい泣きしてしまいました。今井さんは2012年のロンドン五輪を奥さまの麻美さんと共に目指していましたが、あと一歩のところで届かなかったのです。
麻美さんは福岡の放送局の人気アナウンサーでした。しかし「目標を持ってまっすぐに進む夫を尊敬しています」と、仕事を辞めて夫を支えることに専念。二人で歩んだここまでの道のりはとても長かったことでしょう。
この日、麻美さんは13キロ、17キロ地点の田町とゴールで毎回恒例のピンクの旗を振って正人さんを応援。抱っこ紐で3か月の悠人君を抱え、2歳9か月の秀馬君は元気に歩いて行動してくれたそうです。沿道からご主人の名前を叫ぶと「小さく頷いてくれました」と麻美さん。「家ではオッパイ以外は全て子どもの世話をしてくれます。練習大丈夫かしらと思うくらい」と話します。暖かい家庭が正人さんの原動力。リオ五輪へ向けて良いスタートを切りました。
(共同通信/2015年2月23日配信)
|