魅力アップへ地元自慢を
桜前線が北へと歩を早める中、千葉県で5年後の東京オリンピック・パラリンピックに向けての会議が開かれました。千葉県として経済、交通、観光、スポーツ、文化、国際交流、行政の「オール千葉」体制で臨むことが戦略としてまとまったのです。
私は常々、千葉は東京に近いという地の利を生かして合宿地誘致を積極的に行えばいいと思っていたので、この夏の北京世界陸上選手権に向けて、既にアメリカ、オランダ、ベルギーが直前合宿を行うと聞いて嬉しかったです。競技団体の選手や役員が一度利用して良いと感じれば、その安心感から2020年も事前キャンプ地の第一候補となるでしょう。
また国枝慎吾さん(車椅子テニス金メダリスト)や京谷和幸さん(車椅子バスケットボール元日本本代表)も在住する千葉では、選手の発掘や指導者の育成、街のバリヤフリー化などパラリンピックの充実に多くの施策を打ち出しています。そんな中、バス会社の方の発言に驚きました。「車椅子対応のリフト付きの路線バスが千葉市には1台も走っていない。バス会社が導入しようとしても、バス停がリフトに対応できる形態になっていないため導入出来ない」と。こんな問題を一つ一つ解決していくことが、将来的には高齢者のための優しい街づくりにつながっていくのだと思います。
観光面からは「バーチャルな時代だからこそリアルの美しさに価値がある。千葉の魅力は花。観光地も街も花でいっぱいにしよう」と。そうなればそこに暮らす人々の心も癒されるでしょう。
千葉自慢を考える時間はとっても楽しかったです。5年後向けて全国各地で故郷自慢が高まれば、日本の魅力はどんどんアップすると思います。
(共同通信/2015年4月6日配信)
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