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おしゃべり散歩道2015

加賀温泉郷マラソン復活

 北陸新幹線が開業し、秋には富山マラソン、金沢マラソンがスタート。ひと足先に4月19日、加賀温泉郷マラソンが復活しました。コースもリニューアルし、片山津、山代、山中の3つの温泉地を巡る贅沢なもので、八重桜や梨の花、芝桜も自然の応援団としてランナーたちを励ましてくれたのです。
 まさにスポーツツーリズムだなと感じたのは、大会前日に山中温泉を一緒に歩くイベントが。30名で山中座をスタートし、ゆげ街道と呼ばれる風情のある街並みを眺めながら、こおろぎ橋を渡り鶴仙渓遊歩道へ。ボランティアガイドの方から、松尾芭蕉が8日間滞在した地であることを伺い、芭蕉の句碑も3か所通りました。俳句好きの私にはたまりませんでした。愛知県から参加した男性ランナーも「明日フルマラソンを走りますが、気分転換できました」と満足気。
 当日はフルマラソンと10qに合せて約5000人が参加。フルは16か所の上り坂があるタフなコースですが、給水・給食などのエイドステーションはそれよりも多い18か所。和服姿の応援や、名物の娘娘饅頭の給食もあり、雨にもかかわらず「楽しい旅でした」と5時間でゴールした女性ランナー。ゴール後には若女将など地元で働く女性のグループ、レディカガによる表彰や無料の温泉券がふるまわれました。
 また面白かったのは、フルマラソンを走るランナーの横を、加賀市内の全小中学校の代表選手18人が2チームの駅伝で走ったこと。給水所でたすき渡しを行うたびに、沿道の父兄やランナーたちから応援の声が飛び、大盛り上がりでした。このように大会にたくさんの楽しみが付随すれば、それぞれの参加者を増やして、皆で心豊かになれるのだと感じました。  

(共同通信/2015年4月20日配信)

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