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おしゃべり散歩道2015

五輪は花でおもてなし

 記録的な猛暑が続いた今年の夏、そんな中で元気に咲いている花は何だろう?と道端や公園の花壇、お花屋さんにも目が向きます。向日葵や百日紅、ムクゲ、トルコギキョウなどが元気でした。夏を彩る花が気になるのは、東京オリンピック・パラリンピックに向けて、「花で皆さんをおもてなししよう」という趣旨の会議の委員になったからです。空港や選手村、大会場を訪れる人を花で歓迎するためには、暑さに強い花が大量に必要となります。計画的に生産して、鮮度を保って輸送する方法などを今後5年で実現させる予定なのです。また表彰式で使うビクトリーブーケをどんなものにするか?等々、花のことを考える時間は楽しくてたまりません。
 業務を行う一般社団法人JFTD(花キューピット)の坂内伊良さんとお会いし、花き業界についての現状を伺いました。日本人の花の消費は先進国中最低レベルで、その多くがお供え用の花であると聞いて、びっくり。坂内さんは、「花のあるところには笑顔があります」と、暮らしの中にもっと花を取り入れて貰おうと頑張っています。例えば、月曜日には職場に花を飾ろうという「フラワービズ」の運動。金曜日は家庭に花を買って帰ろうという「フラワーフライデイ」。お話しを伺っているだけで心が潤いました。休み明けの月曜日は、あー、また長い一週間が始まると滅入る人もいるでしょう。職場に花があれば、気持ちが和んで明るくなるはず。また金曜日に奥さまに花を買って帰れば、普段なかなか言えない「ありがとう」の気持ちを伝えることに。東京オリンピック・パラリンピックのレガシーとして、花が人にもたらす優しい文化が高まればステキです。

(共同通信/2015年8月10日配信)

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