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おしゃべり散歩道2015

気運高まる障がい者スポーツ

 年に数回開かれる日本障がい者スポーツ協会の評議員会。私は評議員として出席していますが、今障がい者スポーツによい風が吹いているのが嬉しいです。11月下旬の会議の冒頭で、会長の鳥原光憲さんは「オフィシャルスポンサーの数が20社に増えました」とにこやかにご挨拶。2013年3月はまだ6社。その年に協会は長期ビジョンをたて、「アクションプラン」でオフィシャルスポンサーの数を2020年までに2倍、2030年までに3倍にしようと目標を立てたのです。それが15年も前倒しで目標を達成。社会全体に障がい者スポーツを応援しようという気運が高まっているからだと思います。
 競技者にとって観客の多い事は競技の追い風になるでしょう。それで千葉市で開催されたウィルチェアラグビー日本選手権の観客数が気になりました。尋ねると、昨年約500人だったのが今回2000人。ジャパンパラ水泳は昨年が約400人だったのが1000人、他にもゴールボールや陸上でも観客数が2倍から4倍へと飛躍的に増えています。「試合を観に行こうと、子どもが親を連れてくるんですよ」と専務理事の高橋秀文さん。千葉市では大会の前、小学校にパラリンピアンの選手が訪問して、子どもたちと競技を一緒に体験したり、話をしたり。そこで興味を持った子どもが保護者と一緒に会場に来ているのです。
 委員の中にはパラリンピック水泳で多くの金メダルを獲得した河合純一さんもいらっしゃり、彼が代表を務めるパラリンピアンズ協会には190人の会員が。選手や元選手の意見を集約し、強化や普及に活かしています。「徐々に良い循環ができていますね」と河合さんも嬉しそうでした。

(共同通信/2015年11月30日配信)

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